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特集:沢里裕二 ~官能小説のラノベ化という新潮流?~

2015年に入ってから急速に勢いを増している作家先生がおられます。

沢里裕二先生

独自の「笑える」作風で今や飛ぶ鳥を落とす勢いかと。



まぁ、それなりに紆余曲折はあったものと推察致しますが、今では「金脈を見つけた」と申し上げてもよろしいでしょう。

官能小説の世界に抱腹絶倒という新機軸を生み出しつつある作品を幾つかご紹介したいと思います。



●満願シリーズ
双葉文庫から出ている沢里作品には今のところタイトルに「満願」の統一性があります。繋がりのある作品ではありませんが、面白テイストの共通性からしばらく続くネーミングではなかろうかと思われます。


2013/12/12 発売

第1弾:満願商店街
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デビュー二年目の官能小説家・森田哲平は、執筆に詰まった末に現実逃避をもくろんで東京下町の商店街に下宿することになった。向かう車内で見かけた女性に一目惚れをした哲平だったが、商店街に待っていたのは下宿先の饅頭屋未亡人、一見紳士ふうのラブホの主など、エロい人物ばかり。団鬼六賞優秀作受賞作家の新境地。書き下ろし長編郷愁エロス。

2013年12月の作品ですが、商店街で織り成す人間模様の面白さと熟女感満載の明け透けないやらしさが笑えます。

『満願商店街』のレビュー記事
http://dsk18.blog.fc2.com/blog-entry-444.html




2014/8/7 発売

第2弾:満願荘-鍵開いてます
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吉本鉛筆の営業マン村上隆平は、担当地域の営業の途中で見つけた「満願荘」という名の古びたアパートに住むことに。小柄なOLとスナックのホステス、さらに売れなさそうなホストまでが住むアパートは、隆平の運命を大きく変える。書き下ろし長編エロス。



2015/6/10 発売

第3弾:満願ホテルズ-濡れるおもてなし
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東京の郊外にあるホテル「多仲屋」のオーナー岸部幸太郎は、経営難に悩まされていた。じつは裏手にあるラブホテルの収入で何とか維持しているのだ。売却を考える幸太郎の前に、ファンドの社員・内田美紀が現れる。ホテルで一晩に巻き起こるエロスの嵐。書き下ろし長編ユーモア・エロス。




2013年~2015年では年1ペースで上梓されている満願シリーズの特徴としては、表紙からも伝わってくるように女性をある程度意識していると言いますか、女性にも読んでもらいたい意図が感じられることですね。実際に女性読者にも喜ばれる内容になっています。



●「淫」の作品群
作者のイメージを浸透させる意味合いからタイトルに固有の文字を用いる手法では上記の「満願」の他に「淫」が使われることも沢里作品では少なくありません。


2013/3/26 発売

お嬢様は乱でございます二見文庫
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「お嬢様は、こんなものではないのでございますよ......」(北山家執事 三宅智子・談)

「第二回 団鬼六賞」優秀作受賞作家による、最新書き下ろし! !
受賞作「淫府再興」をはるかに凌ぐ、見たことのない壮大な官能ショー! !

北急コンツェルン創業家の一人娘という身分を隠し、広告会社に勤める北山麻里子には、しかし、もう一つ大きな秘密が。それは......「エッチ体質」! ! 電車の中で、会社の会合スペースで、様々な体験を重ねていく彼女だったが、そのBF・純平も人気モデル、北山家の女執事らに幻惑されて――。


思えばこの作品のスマッシュヒットが始まりだったのかもしれません。



2014/3/11 発売

具屋半兵衛-万擦時雨学研M文庫
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浅草寺裏手で仏壇・仏具を商う浅深屋半兵衛は、裏稼業として張形などの淫具を扱っている。秘伝の淫道を口授する集いに加わった半兵衛は、名門松村家の綾姫より密命を受ける。綾姫の義妹、観月院を還俗させてほしいというのだ。半兵衛は特製の淫具をあつらえて、観月院を性技で昇天させ還俗を決意させたが、この依頼の裏にはある大名家の秘事が隠されていた…。第二回団鬼六賞優秀作受賞作家が描き出す、時代官能の傑作!



2015/7/15 発売

果応報講談社文庫
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時は昭和二十年。ダグラス・マッカーサーは、次期アメリカ大統領就任の野望を胸に日本上陸を果たした。狙うは三つ。日本軍が隠匿した通称「М資金」、千年の歴史を持つ桃園淫道司家が計画する「謎の事業」の特許権、そして桃園家伝承の「東洋の秘儀」だ。占領下の日本で世界を股にかけた淫戦が幕を開ける!

桃園淫道司家奇談 M資金ロワイヤル篇
「官能界のスピルバーグ」沢里裕二が放つ驚異のセクシャル・ファンタジー
「桃園淫道司家vs.マッカーサー」歴史に埋もれた日米代理戦争


講談社文庫からは沢里先生が名を広めることになった第二回 団鬼六賞 優秀作受賞『淫府再興』(2013年)という作品がありますが、これに続く作品としてタイトルや表紙のイメージなどに関連性を持たせてはいるものの、素敵にバカバカしいあらすじが示すように本作は随分笑える作風になっているようです。官能界のスピルバーグは言い得て妙!w

 ← この表紙を見ると『淫府再興』もセットで買いたくなりますが、こちらはかなり重厚な作風のようです。






こうした一連の作品群にほぼ共通しているのが以下に挙げる3点。

1.虚実諸々のぶっ飛んだ超設定
2.スピーディで軽快なストーリー
3.抱腹絶倒テイスト



……まさにライトノベル。

官能界のラノベ作品と称して差し支えないと思います。

4.官能要素も抜かりなし



それでいて官能面も申し分ないですから、異色の官能小説として脚光を浴びるのも自然の流れかと。

実際に上記の各作品には(官能小説にしては)多くのレビューがAmazonなどに投稿されていますし、沢里作品オンリーのファンも現れています。



2010年前後のライトノベルは学園ラヴコメの全盛期でした。

それまでは超絶な鬱展開のダーク&シリアスな作品が主流でもあったのですが、学園を舞台にした日常に人外(じんがい)が平然と紛れ込むような設定でボケ&ツッコミを繰り広げるオモシロ世界が「ツンデレ」ヒロインとともにやって来ました。

そして、古くは『おばけのQ太郎』に始まり『うる星やつら』などを経て人と人以外のヒトとが共存する世界を既に体験していた日本の老若男女はこうした世界を余裕で受け入れることができました。

つまり、漫画とアニメで培われた日本の土壌はかくも寛容だと言うこともできるでしょう。



それまで鬱な作品を出していたラノベの先生方もこぞって学園ラヴコメを書くようになりました。

最初から学園ラヴコメでデビューされる新人さんもたくさんいました。

ライトノベルというジャンルそのものの認知度向上にも大きく貢献しました。

つまり、この時期はライトノベルの読者が大幅に増えました。



そうした世界観が官能小説の世界にも沢里裕二というパイオニアによる新しい潮流として生まれるのではなかろうか?



もしかしたら、もしかして……という期待感は割とあったりするDSKです。(^^)



●番外編
こちらも相当に面白いみたいですよ!(^^)


2015/1/31 発売

処女刑事-歌舞伎町実業之日本社文庫
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巨悪の影に淫脈あり。処女喪失の危機!

東京五輪を控え、都庁と警視庁は「日本の恥」である新宿歌舞伎町の性風俗浄化を計画。新宿七分署に「性活安全課」を新設した。美人キャリアの真木洋子を筆頭に、マル暴出身のベテラン刑事、万引き担当で身体検査を得意とする女性警官、IT専門担当官、本庁公安部外事課出身のスーパーエリート、道路案内に詳しく交番勤務が長かった体育会系、丸の内のOLっぽい庶務課の女子など、7人の精鋭(!?)が集結。女性刑事たちは「業務挿入」もいとわずピンサロ潜入捜査に乗り出すが、裏風俗を取り仕切る巨悪の影には……。

団鬼六賞作家が贈るハードボイルド・エロスの決定版。エンターテインメント警察官能小説が誕生!






※あらすじはAmazonより引用。

沢里裕二 双葉文庫 二見文庫 学研M文庫 講談社文庫 実業之日本社文庫
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コメント

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ユーモア・エロスの精鋭

おはようございます。にゃらです。

沢里裕二さんは「第二回団鬼六賞」を受賞なされるより前の経歴は正直存じ上げていませんが、一説に80年代に数作品出版なさっていたとも言われています。洗練された文体とユーモアのセンスは単にエース作家の領域に留まらないのではと思います。
受賞後のご活躍はDSKさんが取り上げた通りですが、フランス書院文庫でも2013年に「うれごろ 僕は熟女に溺れてる」を出されています。沢里テイストを若干フランス書院文庫寄りに軌道修正していますが、時代が早過ぎたのか、それともご本人が書きたいものと求められるものに相違が有ったのか、現状は本作のみとなっています。

本作が出た当時と今とでは「沢里裕二」としての知名度は違うだけに、ファン層を取り込むのには丁度良い時期ですしフランス書院文庫でもまた出して貰えたらなんて思いますが、全く縁の無い官能小説の作家さんも少なからずいらっしゃいます。その辺りは「大人の事情」ってものかもしれませんね。

沢里先生は「野放し」が良いw

DSKです。
コメントありがとうございます。

>フランス書院文庫でも(中略)現状は本作のみとなっています

あくまでも推測ですが、編集方針が割とガチガチと思われるフランス書院文庫では沢里先生の持ち味はちょっと出ないんじゃないかな~?と思いますねぇ。

むしろ「自由に書いてください!」くらいの方が伸び伸び書けるのではないでしょうか。(笑)
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多岐に渡るジャンルに対してDSKの好みに偏ったセレクトかもしれません。(汗)

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