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熟蜜-義姉のしずく(著:川奈まり子、竹書房文庫)

2015/4/17 発売

熟蜜-義姉のしずく

著:川奈まり子竹書房文庫


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◎憧れの義姉さんをボクのものにしたい…!
◎伝説の美熟女優・川奈まり子が描く禁断官能ワールド
二十五歳の神田拓海は義姉・彩の艶めかしい喪服姿を見つめずにはいられなかった。長兄の直樹の婚約者として出会って以来、ずっと憧れ続けていた義姉は、兄が交通事故で突然亡くなり、三十路で未亡人となってしまった。四十九日の法要でも、いまだに憔悴しきった彩を見て心配する拓海だったが、その一方で彼女に対する禁断の想いは高まるばかりだった。そんな時、彩が次兄の竜也に襲われ、抗いながらも快美に悶える姿を目撃してしまった拓海は…!未亡人の義姉に対する狂おしい情欲を描く禁断の美熟エロス!
(引用元:Amazon)


★★★★☆ 未亡人の避けられぬ現実, 2015/6/14
サブヒロイン達との逢瀬の果てに想い人たるメインヒロインと遂に結ばれるのか?といった流れはここ数作の路線を踏襲した構成であり、作者としては竹書房文庫から初の出版ながらも気負いなく普段通りなロジックで纏めている様子。竹書房ラブロマン文庫から出ていても遜色のない官能場面も描写もある。しかし、未亡人という設定を単に属性のみとして扱わず、未亡人だからこそのしがらみをきちんと織り込んだことで滲み出る憂いを帯びた切なさが本作を独特に彩っている。

仏前で喪服を着ていれば未亡人なのではなく、亡夫への想いを整理して、物理的にも時間経過的にもいろいろと順序立ててからでないと次に進めない未亡人のしがらみ。それを有り体に言えば作中の言葉でもある「世間体」であり、つまりは亡夫への操の立て方である。

苦悩や葛藤はあるだろうけど、後は自分(主人公)が穴埋めするからさっさとこっちにおいでよ、といった男の身勝手な思考では片付けられない女(未亡人)の側面が暗に示されており、その相手が義弟であればなおさら世間一般に加えて家族や親族の目もあることを窺わせる抵抗……拒絶ではなく時間がほしい意味合いの抵抗……が見て取れる。

しかも、それが表立っては示されないことで(気づかない、察しない)男との感覚的なズレが生み出され、そのズレが主人公とサブヒロイン達との接点を設ける要因となり、それでも増幅されていく未亡人への想いの要因にもなっている。手が届きそうで届かないもどかしさで男心を煽りつつ、そうは言っても、といった女心も盛り込むことで生じる男女のモヤッとした感じを巧みに描いているのはさすがと言える。

好みの分かれる形にもなったその行方は時間的な猶予が絶たれてしまった結果であり、めぐり巡った遠回りな結末は本来必要とした自他共に認められる区切りの年月だったのかもしれない。「喪が明けた」2人のその後を読んでみたくなる余韻が残る幕の引き方であろう。

そうした現実性にあって、美しい女性が未亡人として憂いていたら他の男も放っておかないであろうという官能的なモヤッと感も親族から狙われる形で興奮度の向上に寄与しているのはニクいところである。
『熟蜜-義姉のしずく』のレビュー掲載元


タイトルは「うれみつ」ではなく『じゅくみつ』と読みます。

以前、竹書房ラブロマン文庫から『禁蜜(きんみつ)』という作品が出ていますから、何かしら多少は意識したネーミングかもしれませんねぇ。



さて、本作で感じたのは、メインヒロインの義姉がどうこうよりもむしろ未亡人の現実感みたいなものでした。



最近の葬儀は本葬の後、火葬場から葬祭場へ戻ってくるとスグに初七日法要を行うことが多いと思います。

本来なら1週間後に行うものでしょうけれども、家族や親族といった遺族が再度集まるよりは一気に行っておこうという簡略化の1つなのでしょう。実際に経験がありますが、確かにラクではあります。(^^;)

また、お坊さんも本葬の時よりは幾分リラックスした雰囲気で初七日法要を執り行ってくれることもあったりして、また火葬場から戻ってくるまでには割と時間もかかることもあって、何となく気分的には1週間たったような……とは言い過ぎですが、次の段階として行うことをしているような感覚にはなります。現実としてアリな簡略化だと思います。

これにより遺族が再度集まるのは四十九日法要が最初となることが多いでしょう。

この四十九日法要が物語の始まりとなります。



で、作中では一周忌法要も訪れ、最終的には三回忌の頃まで話が進んでいきます。

中では様々なことが起こりますし(官能小説ですからねw)、義姉も基本的には真摯に対応していくのですが、やはりどうしても越えられない壁というものが存在して、それが亡夫への想いなのであろうと。世間の目も意識した時に未亡人が亡夫への操を立てつつも次の段階へ進むには最低でも3年の年月が必要なのだろうと。

そんな、折り目正しい「女の礼節」みたいなものを感じさせてくれた作品でした。



しかし、もしかしたら3年よりも早くにその機会は訪れたかもしれなかったのですが、それを逸してしまったのは周りの(こういう時は大体において親族の)やや尚早な反応でした。そして、そのことを察した義姉の取った行動もまた現実味のあるものでした。



そりゃあ、世間の目と言っても現実的に一番気になるのは親族ですよね。

一番近しい関係である家族の方がまだ理解を得られやすい。

多少のことなら世間の目は黙って見過ごすこともできる。



ある意味では一番やっかいな距離感で、本来なら外野のくせに何かあるとしゃしゃり出てきてちょっと見当違いな文句を言ったりすのは決まって親族ですよwww



そのせいで本作は切ない結果を迎えます。

こういった形で幕を閉じる作品も過去にはありました。

しかし、最後の最後にほっとできる結末をさりげなく用意しているのが川奈作品の良いところであります。(^^)



欲を言えば、この結末をエピローグでさらっと見せるだけでは正直物足りないので、その後に2人だけの世界でしっぽり睦んでほしかったところですね。(笑)



【関連作品】
「こういった形で幕を閉じる作品も過去にはありました」を受けて、切ない結末だった作品を思い浮かべたので列挙しておきます。


2005/2/23 発売

水着美姉妹-二人は危険な誘惑者(著:伏見一輝、フランス書院文庫)


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姉さんの水着姿に、見とれていたんでしょ?
こんな立派な××を持っているのに、童貞なんて……
心配しなくていいの、私が一人前の男にしてあげるから。
もっと優しく、焦らないで、女の身体はデリケートなのよ……
水着からこぼれる豊乳が魅力の素子、眩しい美脚のまどか。
美姉妹が競い合いながら僕に教えてくれる“大人の世界”
(引用元:Amazon)



2003/12/2 発売

継母〈ままはは〉(著:黒沢美貴、幻冬舎アウトロー文庫)


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予備校生の直人はある日突然、父親に美夜を紹介された。真っ赤な口紅、胸元から覗く谷間、露わになった太股―家中に撤き散らされる継母のフェロモンに直人は息が詰まりそうだった。「こんなエロい身体の女を母親だなんて思えるわけないじゃないか」父親の帰りが遅い夜、直人は身を捩って嫌がる美夜の下着の中へと強引に指を滑り込ませた―。(引用元:Amazon)



ブログの投稿記事
継母〈ままはは〉(著:黒沢美貴、幻冬舎アウトロー文庫)
http://dsk18.blog.fc2.com/blog-entry-978.html




どちらも最後が手紙で終わります。置き手紙というやつですね。

個人的には苦手な幕の引き方です。(^^;)

これらとほぼ同様な顛末となりながら、最後に素敵などんでん返しをもってくるのが本作の良さでしょう。





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tag : 竹書房文庫 川奈まり子

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