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美人課長が蕩けるとき(著:美野晶、廣済堂文庫)

2015/3/20 発売

美人課長が蕩けるとき

著:美野晶廣済堂文庫


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広告代理店・営業部の直紀は次々と大型プロジェクトを成功させているグラマー美人課長・水樹莉咲子に毎日のようにしごかれていた。そんな莉咲子のしごきが効を奏し、直紀が大きな契約をとってきた夜、鬼課長はさびしがり屋の甘えん坊に豹変し……。直紀と莉咲子の性愛を描く力作官能ロマン!(引用元:Amazon)


★★★★☆ これまで通りの安定した中に見られる纏まりの良さ, 2015/4/5
今回はオフィス物だが作風としての安定感はこれまで通り。ライトでコミカルな官能ラヴコメ路線は健在である。そして、一時期はよく見られた多人数ヒロインを一巡してからメインと……という展開からヒロインを(今回は3人に)抑える代わりにそれぞれ複数回の官能場面を設けて魅せるここ最近のスタイルに磨きがかかっているようにも感じた。

千絵子:25歳の主人公が通う小料理屋の女将にして高校生の息子がいる36歳の母でもある慈しみの人。包容力のあるしっとりした熟女感が良く、女の扱い方(基本)を主人公に指南する。

麗奈 :総務課の平社員OLながら途轍もない人脈がある28歳のスーパーウーマン。展開上で使い勝手の良いチートキャラでもあるが、奔放で勝ち気ながら折り目正しいところもあって憎めない人。女の扱い方(応用)を指南する。

莉咲子:タイトルにもある美人課長にして(とりわけ主人公に対して)仕事は厳しい29歳の女上司。本来は甘えんぼさんで、そのギャップは相応に描かれているが今少し物足りなかった気もする。官能面も最後に用意されているのは美野作品らしいものの、トータルでは3人ヒロインでほぼ3等分だったので、これもまた物足りなさが残るところ。

ヒロインからの誘惑(アプローチ)に唐突な安直さを時に感じる美野作品の官能描写において、今回ほど自然な入り方はないであろう。何度も使えるテクニックではないが良いアイデアだった。そして、最初の3章で順番に巡っていよいよ莉咲子との情交におよぶも問題が発生。ちょっと距離ができて悩む主人公の鈍感さを叱咤しつつ慰めつつの2巡目では千絵子や麗奈から「女の扱い方」を指南される流れが官能描写にも違いがあって良かった。そんなところで莉咲子にピンチが訪れて行方や如何に?という物語のフックも効いている。裏を返せば、こうした構成を意識し過ぎたのか莉咲子の存在感が他の2人とほぼ変わらないくらいに埋没してしまった点のみが少々勿体なかったように感じたところである。
『美人課長が蕩けるとき』のレビュー掲載元


つまりは、千絵子 → 麗奈 → 莉咲子 と巡ってまずは第一章~第三章。ここで莉咲子の秘密が明らかになって主人公が一度は落胆します。というか、壁にぶち当たる感じですかね。

その打開策を講じる流れで 千絵子 → 麗奈 → 莉咲子 の2順目が第四章~第六章で描かれると。そして第六章で物語上のクライマックスが訪れて、第七章では最後の関門をクリアすべく……という流れですね。



なるほど~、という構成と感じました。



この基本構成があって、それぞれのヒロインのキャラ設定に見合った官能描写があって、それらを繋ぐ物語がある。

そんな気がしたものですから、これによって逆にメインヒロイン(莉咲子)の、メインとしての立ち居振る舞いは若干制限されちゃったかな?また、サブの2人はキャラ立ちが良かったものですから、その影にちょっぴり隠れちゃったかな?

そんな気もしました。



第七章でしっかりフィーチャーはされていますが、全体的にもう少し目立っていたらさらに良かったよナ~と思った次第です。



レビューに記した『今回ほど自然な入り方はないであろう』について、まぁ、特に隠すこともないとも思いますが(^^;)、一応ネタばれ的内容でもありますので、興味のある方は ↓ の「続きを読む」をクリックしてみてください。

…………1行で済む説明ですが。(汗)







【ネタばれ?】

ホントに1行、いや一言で済む話ですが、つまりは最初からデキてたということですね。(汗)



上司である女課長・莉咲子の説教から物語は始まるのですが……説教されているのはもちろん主人公ですよ(笑)……その後に真っすぐ帰りたくないな~となった主人公は千絵子の営む小料理屋へ立ち寄って愚痴るのです。

愚痴ると言っても気の良い主人公ですから、ミスばっかりな自分を責めるような愚痴ですね。

それを優しく聞いていた千絵子が「今夜は泊ってく?」と主人公を誘います。



いい年した男女がただ泊るだけな訳ありませんよね?



つまりは、こういう関係が以前からあったということになります。

最初からデキていれば誘惑のアプローチはほぼ不要。

「泊ってく?」の一言で充分です。

これほど自然なアプローチは他にないでしょうw

むしろ、かなりリアリティのある流れと言った方が良いでしょうww



そして、高校で頑張っている息子がいるのにどうして?といった疑問には「母として息子をこれからも支えていきたい。でも、時にはオンナでありたい」といった旨のセリフを千絵子は口にするのです。

不倫ならともかく夫を失ってから時間も経過した未亡人ですから、このセリフはなんかいいなぁ~と思いましたね。

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テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

tag : 廣済堂文庫 美野晶

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構成力の妙

DSKさま

今年に入ってはじめて美野作品を手に取りました。
美野作品は、官能小説としての相性がいいものといまいちなものとはっきりわかれますが、この作品は前者でした。

タイトル通り、ヒロインが蕩けるまでの過程を描いているのですが、サブヒロインたちも結局主人公に蕩けてしまっていて、交わりの場面も気持ちよく読めました。
ヒロインが蕩けるという種明かしがされているのにも関わらず、最後まで飽きずに読めるのは美野先生の構成力のなさるワザなのでしょう。

古い美野作品も本棚から引っ張り出して再読してみたくなりました。

健在なり官能ラヴコメ

DSKです。
コメントありがとうございます。

>今年に入ってはじめて美野作品を手に取りました。

2015年最初の美野作品でしたね。

>相性がいいものといまいちなもの

おそらくですが、後から現れたヒロインが主人公とくっつくパターンの時ではないでしょうか。
1人目がメインかと思ってたら3人目くらいと恋仲になっちゃう展開の時……。

>サブヒロインたちも結局主人公に蕩けてしまっていて

そうなんですよぉ~ww
ですから作品としては良かったのですけれど、メインヒロインとの恋物語として読むとメイン成分がちと足りない気がして……。(^^;)

>最後まで飽きずに読めるのは

そうは言っても最後はメインヒロインとの蕩ける場面がしっかり用意される美野作品らしさはありましたから読後感は悪くないんですよね。

>古い美野作品も本棚から引っ張り出して再読してみたくなりました。

備忘録としてレビューを投稿している部分もあって自分は実際の機会が多くないですが、官能小説を再読すると印象が大きく変わるこも多々ありますから、改めて読み直すとまた違った印象を得ることにもなりますよね。

……というか、印象が変わるとレビューは何だったのか?ともなりかねないので自分としては少々難しい面もあるのですが(^^;)、DSK的には初めて読んだ美野作品の2作目『叔母とぼく-甘美な同棲』が一番印象深いかな?あとは7作目の『もぎたて義姉さん』かな~。いや、余計なおすすめをしてしまいました。m(_ _;)m

名・探・偵!

DSKさま

>おそらくですが、後から現れたヒロインが主人公とくっつくパターンの時ではないでしょうか。

名・探・偵!

するどいですね。
小学生の頃から江戸川乱歩シリーズを全館集めて読んでいたので、当初の予想を裏切るような話の展開が嫌いではありません。でも、官能小説の場合は男と女の気持ちの機微を大切にしたいなと思っているので、そういうことになるのでしょう。

>官能小説を再読すると印象が大きく変わるこも多々ありますから、改めて読み直すとまた違った印象を得ることにもなりますよね。

同感です。
レビューはあくまでも初回レビューなので十分参考になりますし、面白いですよ。
話の展開がわかっていても、読むたびに新しい発見があったり、違う印象がある作品はやはりいいものだと思います。
それは手に取ってみないとわからないですよね。

>美野作品の2作目『叔母とぼく-甘美な同棲』が一番印象深いかな?あとは7作目の『もぎたて義姉さん』かな~。

二作品とも所有していないので、早速入手してみます。
いい情報ありがとうございました。

自分もそうですからw

DSKです。
コメントありがとうございます。

>名・探・偵!

いえいえ、自分もそうですから。(笑)
特に3人目くらいの登場だと当初からサブヒロインだと思って読み進めちゃいますから、後になって「こっち?こっちとくっついちゃうの?」といった違和感を覚えがちですよね。

>二作品とも所有していない

でしたらオススメ致します。
拙ブログにも記事がありますからご参考になれば幸いです。
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多岐に渡るジャンルに対してDSKの好みに偏ったセレクトかもしれません。(汗)

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