最高の四姉妹-としごろ(著:巽飛呂彦、フランス書院文庫)

最高の四姉妹-としごろ
著:巽飛呂彦、フランス書院文庫
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突然はじまったキュートな四姉妹との同居生活!
「もっと淫らになっていい?」「後ろから抱いて」
「射精した後も私の中にいて」「私から襲っていい?」
かわりばんこで寝室へ忍び込んでくる小悪魔たち。
だけど僕が一人の女の子を好きになってしまい…
C、D、E、F…四つの美乳に囲まれる寝室。(引用元:Amazon)
★★★★☆ 限りなく星5つに近い星4つ, 2009/3/26
う~ん……何だか惜しい。何かが少しだけ足りない気がする。普通に判断すれば充分に星5つの安定したレベルとは思うのだが、では『三十日個人教授-叔母といとこのお姉さんたち』や『僕と年上三姉妹-甘い同居生活』といった過去の作品群に並び立つ作品か、となると正直「そこまでは……」となってしまう実に惜しい作品だと思う。
年子な四姉妹の設定や、幼い頃の回想を用いたストーリー展開など、なかなかチャレンジングな姿勢には感服するし、特に(本人の誤解だが)出生の秘密(?)や、聡明で綺麗な姉達にコンプレックスを抱く四女のドラマはかなり良かったが、全員が主人公より年下ということもあって、長女などは相応に頑張ってはいるのだが、どうしても妖艶さには欠けるのである。
1人くらいは年上がいれば変っていたのか、あるいは姉妹の中にもっとはっちゃけたキャラクターがいれば変わっていたのか、おそらくこの辺りに要因があるような気がする。もしかしたら単純に自分の期待が高過ぎたことが一番の原因かもしれない。年上やぶっ飛びキャラも既に作者の中では「取り扱い済み」なところがあるために安直に用いることを避けたフシも感じられ、作品づくりの難しさも滲ませている。
あと、回想シーンでそこそこ頁を費やした影響か、所々はすんごくいやらしくて光るモノがあるのだが、巽作品にしては濡れ場がやや淡泊な印象があり、ここでも若干の物足りなさを感じる。それでも全体的なイメージはこれまで通りの巽作品(誘惑系)なので安心印な作品なことに相違ない。
◆『最高の四姉妹-としごろ』のレビュー掲載元
安定の巽誘惑作品ではあるのですが、前作の出来が良かったせいか、そのままの流れでヒロインの設定だけ変えた印象にもなってしまい、いわゆる「巽マンネリズム」の、マンネリの色合いが目立ってしまったようでもあります。
にゃらさんのブログでも本作が紹介されています。
誘惑官能小説レビュー 巽飛呂彦「最高の四姉妹 としごろ」
また、『同棲マンション-女三人に僕ひとり』のレビューでも触れたように、ヒロインの魅力(キャラ)に対する期待値が高い巽作品でもありますから(^^;)、この点で読者のお眼鏡に叶わないと……いろいろムズカシイですね。(汗)
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