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恋するトライアングル(著:鬼窪浩久、バンブーコミックス)


恋するトライアングル1(1998/05)

★★★★★ 全盛期直前のコミカル路線が冴える, 2011/3/10
官能漫画は官能小説よりも時代性をさほど感じさせないと個人的には思っている。画風さえ古臭くなければ今読んでも違和感があまり無い。何度も読み返した贔屓目かもしれないが、時代を感じさせるアイテムでも出てこない限り汎用性の高いジャンルと推察する。本作もそんな作品だと思う。奥付の初版が 1998/6/27 という20世紀、もっと言えばノストラダムスの予言の前年にあたる青年コミック作品である。しかも、鬼窪作品の青年コミックとして最高峰と思われる『女豹』シリーズ(マンサンコミックス)の直前だけあって、ブレイク間近の勢いがコミカルテイスト満載で描かれていると思う。

ヒロインは3姉妹。おっとり天然系の眼鏡っ娘長女(26歳)に勝気で男勝りな次女(23歳)、おマセで進んでる高校生の三女(17歳)という王道構成。全3巻に及ぶシリーズの最初だけに人物設定や舞台背景を示す部分も少なくないが、作者にとっても描きやすいキャラ設定と思われる筆致の良さで、遊びの要素も適度に盛り込みつつテンポ良く進んでいく印象である。

どシリアスで激烈ハードな凌辱・調教系を描く印象が強い鬼窪成年コミックに比べ、描写をライトにするためかコミカルな作風が多くなる青年コミックも作者のもう1つの魅力かと思うが、本作におけるギャグもナイスに冴えている。3姉妹が愛情よりも肉欲を味わう路線なので、お互いが本音をチクッと指摘し合う面白さが滲み出ている。普段はお淑やかなのに酔うと豹変する長女、思わぬ責めに合い、感じて悶えるギャップが光る次女、元より開放的で下級生を誘ってばかりの三女というバラエティ豊かなキャラ設定が活きている。本巻ではまだタイトルの『トライアングル』が何かはっきり判るような展開は見られないが、これについては次巻以降のお楽しみということであろう。

この頃はまだロリっぽい作画が残るものの、繊細な筆致で描かれた女性像に何とも言えない艶を醸す描写が実に官能的である。たわわな胸の描き方などは芸術的ですらあるバランスの良さ。時にデフォルメキャラに変身しつつも魅惑的な3姉妹の個性が出た官能描写を存分に堪能できる。
『恋するトライアングル1』のレビュー掲載元



恋するトライアングル2(1999/02)

★★★★★ 適度にウザいコミカル担当の男が登場, 2011/3/17
全3巻のシリーズで中盤を成す本巻なので、大きなストーリーとしての動きはさほどない第2巻。やおい的な、今で言うBL的な(もっとも、最後はしっかり3Pに発展するところが当時らしいというか鬼窪作品らしい)話で始まるが、長女【春華】の押し掛け助手から今はすっかり家政婦にジョブチェンジして存在感の増した【妙子】の話があったり、その妙子と三女【秋菜】の2人が結託して男達を貪る話があったりしており、エピソード毎の面白さで全体のテンションを維持している印象である。そして、本巻一番の肝(というほどでもないか)として登場するのが隣人の芹澤となる。女には不自由しない富裕でジゴロな優男だが、これが高原3姉妹、とりわけ春華を狙う存在として適度なウザさを発揮する。しかし、これをギャグとして扱い、全く以て相手にされないポジションに置くことで、読み手の心情が上手くコントロールされるよう配されている。これにより本シリーズのコミカル要素にさらなる幅と奥行きが醸されることとなった。それも、この芹澤の甥として出てくる好青年【幸宏】が歯止め役を担っているからであろう。結果として叔父よりオイシイ思いをする幸宏が、「年下青年×年上お姉さん」という鉄板の関係をより強固なものにしている。

情交描写は相変わらずのいやらしさである。さらにキラキラ感の増した白濁液もしっかり描かれ、特に開脚騎乗位で決めカットが多数ある。また、芹澤の姦計で眠らされた3姉妹(SMチックな緊縛拘束が実に淫猥な春華)が危機に陥るような場面もあって艶めかしいことこの上ない。次女【夏摘】のシーンがやや少なめな気がするものの、芹澤に襲われかけるところを幸宏に助けられ、その結果、幸宏が夏摘から誘惑されるような展開の話がある。対して、その天然系の貞淑な性格に反して様々な男と交わる春華の描写が割合を増しているようである。酔ってからの豹変も健在。

意外に打たれ強いというか、ノーテンキに執拗な芹澤の狙いが成就する気配は全く無いが、本シリーズを彩るコミカル要員としてひとまずエールを送っておくとしよう。
『恋するトライアングル2』のレビュー掲載元



恋するトライアングル3(1999/10)

★★★★☆ かなりブッ飛んだ展開から結末へと向かう完結編, 2011/3/19
一応の完結編だが、結末に至るまではかなりブッ飛んでいる。正直「あり得ねー」の連発となるが、そもそもがコミカルなドタバタ劇なので笑って読むのが得策であろう。何だかんだで年下の少年達から慕われ、本人も酔った勢いを借りて(?)快楽を満喫する春華(長女)。相変わらずな仕事のトラブルを文字通りカラダを張って解決(?)しつつ、思わぬ出会いで優しい一面も見せた夏摘(次女)。訳あってのことにしてはキャラの一時的な変貌振りが著し過ぎて笑える秋菜(三女)。デフォルメが進み過ぎて最早ミニチュアキャラと化した妙子(居候家政婦)の4人が貪欲に肉欲を求める展開の行く末を見ると、最終的に唯一「恋していた」春華がメインヒロインだったのかな、とも思えてくるが、それでもやはり3姉妹の物語だったのであろう。最後まで報われなかった芹澤のオマケ話できちんとオチがついたシリーズ最終巻である。

実は今回、これまでに比べて情交描写がやや少ないような、ほんの僅かばかり淫猥さが足りないような気がするのだが、そんな中でも入院した秋菜と同部屋になった少年に夜這いするナースのお姉さんはなかなか良かった。開脚の背面騎乗位でキメる描写が今回も多いのだが、このナースが果てた瞬間の脚の開き具合や爪先の曲げ具合は見事だった。それがP.108に描かれているのは偶然だろうか(偶然だろうな)。最後の話では春華を除く男女の肉欲乱交バトルロイヤルとなっているが、責められているのが終始男達というのが本シリーズの色合いを端的に示していると思う。
『恋するトライアングル3』のレビュー掲載元


えー、第1巻のレビュー冒頭で上質な官能漫画の普遍性について高らかに宣言しておりますが、さすがに今から15年も前にもなると画風の違いも顕著となりますから、古風とまでは言わないしても、イマドキと比べるのはナンセンスと言いますか、むしろ官能漫画の資産として大事にしていく方向ではなかろうかと思えてきますね。

DSKも第2巻のレビューでは「ジゴロ」とかもぅ死語でしょ?みたいな。(^^;)

いや、上質な作品の普遍性は存在する前提ですけどね。


鬼窪作品のこうしたコミカルさが大好きです。(^^)
性にも積極的で貪欲なオンナ達が自己中に乱舞しています。

しかし、本シリーズは今のところ電子書籍化もされておりませんし、Amazonの書影画像が示すようにとてもちんまい扱いとなっております。第1巻のレビュー内で引用した『女豹』シリーズ(2000年~)が未だに紙書籍でも売られていることを思うと、人気が出た作品は長きに渡って作者に恩返しすることが分かりますね。

本シリーズは鬼窪浩久先生ブレイク直前の貴重な作品群の1つとして……温故知新ということで。(^^)

鬼窪浩久
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