FC2ブログ

桃色酒場(著:庵乃音人、イースト・プレス悦文庫)

2017/7/9 発売

桃色酒場

著:庵乃音人イースト・プレス悦文庫


Amazonはコチラから。
Kindle版はコチラから。
ハイブリッド書店【honto】はコチラ。
【honto】の電子書籍はコチラ。
電子書籍の【ひかりTVブック】はコチラ。
総合電子書籍ストア【BookLive!】はコチラ。
eBookJapanはコチラ。

男やもめの量平は寂れた港町で居酒屋を営むが、客は数少ない常連のみ。ある夜、そんな彼の店に謎めいた美熟女・菜々子がやってくる。彼女は酒がすすむにつれ強烈な色香を漂わせるが、いつのまにか寝入ってしまった。その寝姿は、まるで天使のよう。量平は戸惑いながらも彼女を泊めることに。横たわる熟女のあられもない姿を目にして、枯れかけていた股間の一物に異変が――。翌朝、しばらく置いてほしいと迫られ、量平と菜々子の奇妙な共同生活がはじまる。量平は風呂やトイレをのぞいては狂喜するが、その一方で、人妻、ホステス、女子高生から誘惑されて……。(引用元:Amazon)


★★★★★ オーソドックスな骨組みにほろ苦く切ない肉づけ,2017/11/9
サブヒロイン達との関係から最後はメインヒロインと結ばれる骨組みはオーソドックスながら、昭和の息吹きを色濃く残す寂れた港町の人間模様という肉づけが絶妙にマッチした作品と言える。全員が何かしらを背負っている薄幸のヒロインが際立っており、居酒屋を営む50代の主人公もまた訳ありで流れてきた男につき、その洞察や理解は深い。しかしながら、ヒロイン達から向けられる想いには鈍感なことからすれ違いも生じることで切なさがさらに増す大人のラブストーリーでもある。

夫との仲に悩む妻。想いがバラバラな、その真相は後に判明する。男と女、夫と妻が互いに冷めるとこうもすれ違うのかとやるせなくなる。

母親からの愛情が得られない女子高生。母が「親」を放棄して「女」のままでいる不幸を請け負うのは子供である。

場末のスナックで人気のホステス。以前から居酒屋の常連客だったが、突然に現れてはいつの間にか主人公とイイ雰囲気になっている謎の女(メインヒロイン)の存在にチャキチャキした表の顔を見せ、本来は可憐な裏の顔を主人公に見せる。自室にある仏壇には秘密があるようだ。また、このホステスの存在は作品に明るさをもたらしており、ともすれば陰ばかりになりかねないところで絶妙な光を灯してくれる。

本作のヒロイン達が抱える何かしらのハンデ。これらがはっきりと表出することはない。隠しておきたいことがあって、主人公もそれを察して深入りを避ける。一定の距離を保とうとする接客業の矜持でありながら、それは同時に一定の距離を置く大人のやり取りであり、察することで成り立つ人間関係とも言える。

突然に現れたのか謎の女。気立ては良くて美人でスタイル抜群。店の手伝いをするからしばらく置いてほしいとの懇願から始まった同居生活は、主人公の亡妻と同郷という誼もあり、何より一目惚れしてしまった主人公にとって夢の生活の始まりだったのだが、これが人知れずサブヒロン達に波紋を広げていく。言わば静かに進行する主人公争奪戦でもあるのだが、ヒロイン達の実情が描かれていくほろ苦さに報われるのはメインヒロインのみという切なさが加わり、本作は紆余曲折の諸々が滲み出る、様々な人間模様と恋愛模様が入り混じった、儚くも素敵な物語に仕上がっているのである。

主人公の元を次々と離れていくサブヒロイン達がまた、かつての微笑みと共に店へ戻ってきてくれることを願う主人公は、彼女達の窮状を理解しながら手助けできなかった悔恨や、肉欲に溺れた自身の不甲斐なさからすれば虫の良い話かもしれないのだが、それは彼女達の幸せを願ってのことであり、それは読み手も同じく感じることである。そんな望みが叶うかもしれない予兆と言える幕の引き方が心地の良い余韻を残してくれる。

ただし、重箱の隅突きにはなるが、メインヒロインまでもが最後まで謎を残したままだったのは消化不良の余韻も残る。サブならまだしもメインとはきちんとケリをつけ、それをも乗り越える2人を見たかったところである。また、官能面にも淡泊さを感じたが、これは物語に惹き込まれた結果かもしれない。
『桃色酒場』のレビュー掲載元


ここ最近の悦文庫は人情味に溢れつつも切なさを湛えた骨太な作品を編集方針に掲げているのか、ほっこりさせられて、感動させられることが多いです。

数年前は祥伝社文庫の作品で味わった感覚に近いです。

そんな編集方針(?)に庵乃先生のテイストが加味された訳ですから、それはそれは、ほろ苦くて切なくて、ほろっとさせられる感動作品に仕上がるのであります。



庵乃先生ご自身のブログに投稿されている本作の自著紹介記事。
新作長編『桃色酒場』発売開始です





官能ありきではなく、物語あっての官能。



これを官能専門レーベルが打ち出していることに敬意を表したいのであります。




関連記事
スポンサーサイト
[PR]

[PR]

テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

tag : イースト・プレス悦文庫 庵乃音人

コメント

非公開コメント

Send to Twitter and Facebook
プロフィール

官能レビュアーDSK

Author:官能レビュアーDSK
Amazonその他の書籍サイトで男の、というか男なら!という肉欲煩悩中枢刺激ジャンルに特化した、裏街道という名のスキマに徹する変わり者レビュアーDSKです。

官能小説
メニュー欄では発売年別にカテゴライズしています。作家別ご覧いただく際は最上段記事の索引より検索できます。

青年コミック
一部に桃色成分の高い一般コミックを含んでいます。また、複数巻となるシリーズ物は1つの記事に纏めています。

成年コミック
多岐に渡るジャンルに対してDSKの好みに偏ったセレクトかもしれません。(汗)

AV
主だった同一タイトル(シリーズ物)を1つの記事に纏めています。

リンク
リンク大歓迎です。(^^)
どこか適当な記事にコメントでご連絡していただけると当方からもリンクさせていただきます。※内容によってはご遠慮願う場合もあります。

トラックバック
TB大歓迎です。(^^)
当方からも「トラックバックの返信」をさせていただく場合があります。その際は何卒よろしくお願い申し上げます。※内容によっては拒否する場合もあります。

ブログ内検索
カテゴリ
リンク
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
Thanks for coming!!
合計の閲覧者数:

現在の閲覧者数:
Twitter
Public Relations 1





FC2コンテンツマーケット
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
RSSリンクの表示
Public Relations 2