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彼女と人妻とオートバイ(著:葉月奏太、イースト・プレス悦文庫)

2017/5/10 発売

彼女と人妻とオートバイ

著:葉月奏太イースト・プレス悦文庫


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バイクって、こんなに振動するものなのね――めくるめく女体ライディングの結末は?
親の反対を押してまで就職した大手オートバイ販売店を辞め、何か月もくすぶっている健太郎。アパートの隣人・華英にも想いを伝えられずにいた。中途半端な自分を変えたい――販売員時代から心残りであったある客たちに会いに行くツーリングの旅に出ることを決意したが、出発前夜に酒の勢いで華英と身体を重ねてしまう。それでも気持ちを打ち明けられないまま旅に出た健太郎は、旅先で様々な訳あり女性たちと出会い、男として、人間として成長する――。北の大地を駆け抜ける、爽やか青春官能!
(引用元:Amazon)


★★★★☆ 過去の清算とけじめの旅路, 2017/6/4
北の大地を舞台にしたロードムービーチックなバイク小説としては2012年に『美熟女ツーリング』(廣済堂文庫)があり、自動車の旅だと2014年に『蜜情ひとり旅』(竹書房文庫)がある作者だが、今回もまたほろ苦い過去を清算し、心を浄化し、想い人との関係を進展させる主人公のけじめと再出発の旅が描かれている。敢えて違いを見つければ、今回は始まりから終わりまで北海道内で完結していることか。主人公もヒロインも北の住人である。

客商売で感じた負い目を詫びにかつての客の元を巡るという旅の動機は正直なところ弱い。何もそこまで、という印象ではあるのだが、事務的かつ機械的にこなしていく(特に大手の)仕事のやり方に対するシニカルな目線とは言えるであろう。とにかく25歳と思しき主人公は、かつての自分を省みて、かつての自分を清算するため、旅に出る。

こういったストーリーの場合、その多くでは旅先で将来を約束するヒロインと出会ったり再会したりするものだが、本作では出発前に現れている。アパートの隣人である。気の置けない間柄にはなっているのだが、友達感覚にもなっているため、あるいは相手の気持ちが掴み切れていない鈍感もあって一線を越えるには至っていない。この1歳年下の隣人が主人公の旅の行く末を心配しつつ健気に送り出してくれるのだが、最後でさらに健気な一面を見せてくれる。勝気で行動力のある女性像を活かした結末にして実に可愛げのあるヒロインが描かれている。

また、旅路では3人のサブヒロインとの遭遇がある。どれも直接の客ではなく、その相方といった存在なのだが、そこには悩みがったり悲哀があったりと束の間のドラマがある。サブヒロイン達もまた主人公との刹那の交合を機に再出発していくのは定番展開ではあるが、30歳のナースや34歳の未亡人に21歳の女子大生といった面々は主人公より年上もいれば年下もいて、妖艶さがあれば可憐さもあるという、ほぼフルコース状態の布陣である。全体としては慎みがあって、つまりは物足りなさも若干残る官能描写ではあるのだが、それでも相手先の部屋に留まらないシチュエーションの工夫も見られる。

バイクについての蘊蓄を散りばめた1人旅の様子が意外に多く描かれており、旅先でのちょっとした人との出会いとその影響なども盛り込まれたストーリーは内省的である。自身を見つめ直した主人公がスカッと爽快に再出発を期すテイストではないだけに感情がじんわりと滲み出てくるような、それでも主人公の心持ちは確かに変化しているような、そんな雰囲気を醸す作品である。
『彼女と人妻とオートバイ』のレビュー掲載元


悦文庫も電子化が素早くなったようで、紙媒体の書籍発売翌月には電子書籍が用意されるようです。

イイことですね。(^^)

もぅ、電子書籍に慣れてしまうといけませんわw

コミックでは同時発売も進んできましたから、官能小説も早くそうなってほしい今日この頃でありますww



葉月先生のブログに投稿されている自著解説の記事はコチラから。
『彼女と人妻とオートバイ』『父の後妻』





こぅ、何と言いますか、以前と比べて物語性が増していると言いますか、緯線にも増して物語に重点を置いて執筆されているように感じた作品であります。バイクのことや1人旅のことが割と細かく描かれていまして、孤独と気楽さが同居した、1人旅ならではの雰囲気が感じられました。

元より官能ありきではなく物語の中に官能がある筆の進め方をされる葉月先生ではありますが、それがますます顕著になってきているようにも感じましたね……もしかすると、そこにページが割かれて官能描写が減っちゃったのかな?(^^;)



物語性・ドラマ性をどんどん追求していくと「官能要素なくてもいいんじゃね?」といった疑問が沸き、「官能要素なしで書きたい!」といった衝動に駆られた結果、遂には表舞台へと旅立ってしまう先生もおられることでしょうから…………葉月先生!今後もどうか官能ジャンルに留まっていてくださいネ。(汗)






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テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

tag : イースト・プレス悦文庫 葉月奏太

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