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兄の愛人たち(著:庵乃音人、二見文庫)



兄の愛人たち (二見文庫)兄の愛人たち (二見文庫)
(2011/09/22)
庵乃 音人

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★★★★★ 虐げられた双子(弟)の復讐的寝取り話, 2012/8/24
他の文庫で明るいラヴラヴ作品を上梓している作家が二見文庫ではダークでディープな路線に転じるのは割とよくあることで、本作も庵乃作品としては異色と呼べるものであろう。全てにおいて優勢(しかし、性格は劣悪)な兄と比べられて育った双子の弟による官能的復讐物語であり、その矛先を兄の不倫相手に求めた作品である。といっても猟奇的な凌辱展開ではなく、療養中の兄の居ぬ間、つまりは「鬼の居ぬ間」に瓜二つな風貌で寝取ってやろうという流れである。

ヒロインは、20代後半のOL1人に、作中で「(兄が)二年前に出会い系サイトで知り合い、一年ほど交際したあげくポイ捨てした、当時三十八歳だった」と記された人妻と、弟が「年のころは、三十四、五」と睨んだ人妻の計3人。うち1人は若干蛇足気味で、作品全体の賑やかし役程度しか与えられていないが、逆に冒頭ではチラ見せに留め、第3章より満を持して登場してくる大本命が配置されたヒロイン構成である。この軸がしっかりしているからこその骨太なストーリーと言えよう。起承転結もしっかりしており、読み応えのあるドラマに仕上がっている。

官能面では、年下と年上それぞれの異なる積極さを上手く表現した淫らさがありながら、好対照な上流階級の貞淑な人妻を篭絡する責めの良さと被虐の淫猥さもあって実にいやらしい。良好なシチュエーションで繰り返し描かれる官能美が溢れている。

兄の虚栄心を逆手に取ったどんでん返しで溜飲を下げる本作の上質さに疑いの余地はないのだが、肉欲に溺れる女の業も含めて一抹の虚しさも感じるのは、最後まで「不倫」だからだろうか。良好な読後感ながら、そんな感慨も同時に覚える作品だった。
掲載元


今のところ二見文庫で唯一の庵乃作品ですね。

この頃は庵乃先生も官能小説ではリアルドリーム文庫の作家というイメージだったかと思いますので、二見文庫でぐぐぐっと作風を変えてきたことが新鮮だったように記憶しています。

逆に、こういう形で新しい路線に踏み込む契機が与えられるという意味では、二見文庫の役割というのもなかなか侮れないものがありますよね。

二見文庫 庵乃音人

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tag : 二見文庫 庵乃音人

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