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父の愛人の匂い(著:深草潤一、二見文庫)

2016/11/28 発売

父の愛人の匂い

著:深草潤一二見文庫


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「若いんだから、またすぐ元気になるでしょ」美しい熟女の指弄に翻弄されて……。
48歳で亡くなった父の遺品を整理中、哲朗は古い携帯電話を見つける。さまざまな写真に混じって、ある見知らぬ女性が何枚か写っていた。調べてみると、名前と住所も判明。やはり父の愛人だった。だが、彼女に会いたくなった彼は家を訪ねることに。美貌の熟女を目の当たりにした彼は気持ちの昂ぶりを抑えられず──。書下し官能エンターメント!
(引用元:Amazon)


★★★★☆ 妖艶な熟女の責めは母性的な「男の育て方」だったのか?, 2016/12/11
亡父の遺品から女の存在らしきものを見つけて愛人?と訝しみ、抱いた好奇心から会いに行くという流れから関係を持つに至る中で逆に父母のことを知るにつけ、そのどんでん返しが主人公に様々な思いを去来させる物語である。単に不倫を取り扱うでもない、男女のどうしようもない「大人の事情」がほろ苦くも深い味わいを醸している。

大学4年生の主人公には同級生の彼女【有希】がいるものの、以前より抱えたコンプレックスが原因で関係を謳歌できないでいる。有希の献身的なご奉仕が序盤の官能面を担っているが、主人公の関心は次第に亡父の愛人と目される【恵子】42歳へと向かっていく。遺品を整理するところから恵子の所在が明らかとなるまでに序盤の大半が費やされているのは「恵子が一体誰なのか」を読み手にもしっかり注目させる念の入れ様と言えそうだが、これが盛大なミスリードであると後に気づかされることになる。

その出会いから早々に恵子の主導でホテルへ向かうことになり、ここで主人公のコンプレックスが恵子にも知られることとなる。そんなこともあって最初は妖艶に振る舞う恵子がやや高圧的に主導権を握る情交となるのだが、これもまた後々を知れば恵子に生じた母性的な何かが息子(のムスコ)を鍛えるがごとくだったのかな?と思えなくもない様相にも見えてくる。色欲の陰にこうしたドラマの伏線を張るのは作者ならでは。逢瀬を重ねるうちに恵子の態度が軟化してくるのは意識の変化であり、如実に好意を示す場面も見え始めるのだが、同時に亡父の代役のようにも見えたりして翻弄される主人公である。この中盤での恵子の熟女らしさ漂う痴態は淫猥度が高い。

起承転結に則って描かれるどんでん返しの真相は何とも含蓄を感じさせるもの。不倫を一面的に捉えるのではなく、運命の糸が絡まった結果であり、さらに言えば「心情的にはどちらが本妻なのか」といった領域にまで踏み込んでいるように思えてくる。実にシンプルな仕掛けなのだが、それ故に考えさせられる部分も少なくないような「事実上の重婚」がさらりと判明する。夫婦仲が良好ではなかった中で母の【喜久枝】を慕っていた主人公の意識も変わり、愛人とされていた恵子よりも喜久枝の方が不憫に見えてくる事態に気持ちは揺れるばかりである。もしかしたらリアルな日常でも起こり得るかもしれないと感じさせる題材を巧みに仕上げる作者の手腕は今回も発揮されている。

しかし、恵子の娘【茉莉也】が終盤から出てくると状況がまた変わる。主人公との繋がりもまた運命なのであろう。ただ、主人公の最後の振る舞いがどうにも亡父と重なるため、それでは恵子を再び悲しませてしまうことが明白なのに、でも止められない、変えられない男のどうしようもない性を描いたようにも見えてしまうのは作者なりの皮肉なのだろうか。
『父の愛人の匂い』のレビュー掲載元


日常的なことを日常的に描いて、日常的ではないにせよリアルに「こんなことがあるかも?」と思わせる深草先生らしさが本作にもしっかりありました。

よくよく考えてみれば父親のちょっとしただらしなさが原因なんですけど(^^;)、故人になってしまえば責めることもできませんし、その真実を最初から知っている女達はずっと以前に何かしらの踏ん切りをつけたのでしょうけれども、主人公だけは今になって初めて知った訳ですし……切ないですね。



曲がり角を間違えてしまい、曲がり方を間違えてしまった結果、とんでもない方向に行かされて引き返せないような、そして、その影響を受けた人がずっと背負って生きていかなくてはならないような、そんな切なさだったように思います。



理屈じゃないのが男女の仲と言いますから、過ぎてしまえば致し方ないことなのかもしれませんが、そんな父親と同じ道を多少なりともイメージしてしまう主人公もまた懲りない男を象徴しているとはいえ、理屈じゃないってことなのでしょうかねぇ。



そんな含蓄を感じた「どんでん返し」がシンプルなだけに秀逸でした。




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tag : 二見文庫 深草潤一

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